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今日は国際こどもの本の日です。 1967年、国際児童図書評議会によって制定されました。世界を代表する児童図書作家であるハンス・クリスチャン・アンデルセンの誕生日に由来します。 アンデルセンの代表著書としては人魚姫やみにくいアヒルの子、マッチ売りの少女、雪の女王などがあり、更に言えば裸の王様や親指姫、赤い靴なども彼の著書です。アンデルセンはデンマークを代表する童話作家であり詩人ですが、こういった彼のラインナップを見る限りではデンマークのみならず、世界中で彼の著書を一度も読んだことがない、もしくは話を聞いた事がない人は恐らく存在しないのではないかというレベルです。 話を戻しますが、この国際児童図書評議会という機関はスイスのチューリッヒで設立されました。現在は本部バーゼルへ移しており、世界中で70か国がこの評議会に参加しています。1969年以後、これら加盟各国が順番にこの日にあわせてポスターやメッセージを作成し、世界中へ発信している事でも有名で、隔年で世界大会も開かれています。 ちなみにですが、2019年はリトアニア共和国がポスター発表を担当し、国際アンデルセン賞の候補にもなった絵本作家ケストゥティス・カスパラーヴィチュスによるメッセージとポスターが公開されました。カスパラーヴィチュスは、“Books help us slow down”(本はいそがなくてもいいことを教えてくれる)と題したメッセージのなかで「本は私たちにいそがなくてもいいことを教え、大切なことに気づかせてくれる」と語っています。 なお、この児童図書評議会は日本にも支部があり、これらメッセージは毎年翻訳されてウェブサイト上で閲覧できます。また、全国の公立図書館等にも配布されており、多くの人たちの目に触れるようになっています。 ちなみにですが、日本児童図書評議会は国際こどもの本の日にちなんで、2001年から毎年「こどもの本の日フェスティバル」を開催しており、昨年は東京都品川区のゲートシティホール・アトリウムにて開催されました。世界各地で近年出版された本やバリアフリー図書等の展示のほか、子どもの本の作家や翻訳家による講演、絵本作家によるワークショップ、司書によるブックトーク、おはなし会やコンサート、サイン会など様々なイベントが行われ、多くの人々で賑わったそうです。 なお、このこどもの本の日フェスティバルにて行なった「子どもの本の木」(子どもたちが、会場内にある500冊以上の本の中から見つけたお気に入りの本の名前を紙の葉っぱに書き、布に描かれた大きな木に貼るプログラム)に寄せられた作品の中で、最も票数が多かったのは「魔女の宅急便」だったそうです。ちなみにですが、魔女の宅急便の原作はスタジオジブリではなく角野栄子という作家です。機会があれば、一度原作にも触れてみてはいかがでしょうか。
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