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今日は国際生物多様性の日です。
1922年、ケニアで開かれた国際会議で生物多様性条約が採択された事に由来します。
これは特定の生物や生息地に限定するのではなく、地球上の生き物全てを保全することを重視している点が大きなポイントです。また、また、生物多様性を利用しながらも同時に保護する、つまり「持続可能な利用」の取り組みを行なう必要があることも明記されています。
ここで取り上げた生物多様性というのは、英語では「Biological diversity」と表記するもので、直訳すると生物学的多様性となります。これは、要するに様々な動物や植物における種族の単一化を防ごうという名目を持ったもので、更に簡単に言えば「様々な動物を絶滅から守ろう」というものです。
大きな視点でもってみれば、地球上に存在する全ての生物はお互いに協力し合って生きています。端的に言えば食物連鎖をはじめとした生存活動などです。こういった営みを守っていく事が上記条約においては重要視されており、自然環境におけるバランスの維持と環境そのものを保護する事、勿論その中には環境の急激な変化によって種の危機に瀕している生物を保護したり保全したりといった活動も含まれています。
現代においては人類の存在が地球環境に大きな影響を与えていると言われており、その最たるものが地球温暖化でしょう。一説によると人類が生存活動を行った際に及ぼした環境破壊によって、既存種の減少速度は1000倍にもなったと言われており、有名なもので言えば北極グマが海氷が消えた事によって生息地を失った等が挙げられます。その他にも、単純な乱獲や生活圏の破壊によってまったく姿を消してしまった動植物は数知れず、一刻も早くこういった諸問題についての普及啓発が求められています。
日本では環境省などの取り組みで、国家レベルでの絶滅危惧種の保護や増殖、自然保護地域の指定、外来種や外来生物の駆除、増加しすぎた生物を適正な数になるよう捕獲など、さまざまな課題への戦略が実行されています。また各自治体でも地域戦略として、生物多様性に関するパネルディスカッションやセミナー、パンフレットの作成などで、生態系の保全について多様な取り組みがおこなわれています。
この機会に、生物多様性について興味を持って、森林や湿原、河川、干潟、海洋、サンゴ礁などでさまざまな生態系が存在していることや、動物や植物、菌、バクテリア、微生物など約3000万種の生き物が生息していること、同じ種内でも個体や個体群によって遺伝子がさまざまであるといった事まで理解を深めていけたら良いですね。

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